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開業医が知らないと損する、衛生士が感じる『通いたい医院』の雰囲気作り 後編:患者と信頼関係を築くための実践テクニック4選

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歯科医院の雰囲気づくりには、空間設計や対応の丁寧さといった基礎に加えて、患者さんとの信頼を育てるための取り組みが欠かせません。特に、初診や治療に不安を抱える方にとっては、「気にかけてもらえた」「ちゃんと話を聞いてくれた」と感じられる経験こそが、次回の来院や家族・友人への紹介へとつながります。

この記事では、前編で整えた土台をふまえ、より患者の心に響く実践テクニックを歯科衛生士の視点から4つ紹介します。

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選ばれる医院になるために必要なひと工夫



【患者と会話する歯科医師】

 患者さんにとっての通いたくなる歯科医院は、単なる医療技術や施設の清潔さだけでは決まりません。「この人たちに診てもらいたい」「ここなら信頼できそう」と感じてもらえるかどうかは、診療の合間に見える言動やコミュニケーションに大きく左右されます。

選ばれる医院には、基礎的な環境整備だけでなく、患者の心に響くひと工夫があるのです。

それは日々の診療の中で積み重ねられる、小さな気配りや言動の差。こうした一歩踏み込んだ取り組みこそが、「またここに来たい」と思ってもらえる医院づくりの決め手になります。

“通いたくなる歯科医院”には理由がある!信頼と安心を生む4つの実践テクニック

【笑顔の歯科衛生士】

ここでは、前編で紹介した土台づくりをさらにレベルアップし、患者さんとの信頼関係を深める4つの実践テクニックをご紹介します。

【POINT1】患者さんの名前をしっかり呼び、特別感を演出する

「○○さん、こんにちは!」と名前をしっかり呼ばれるだけで、患者さんは「自分のことを覚えてくれているんだ」とうれしくなります。その一言に、特別感と信頼感が生まれるのです。

たとえば、前回の治療内容に少し触れたり、「あれからお口の調子はいかがですか?」といった一言を添えたりするだけでも、「自分のことをちゃんと見てくれている」という安心感につながります。また「お子さんの入学式は無事終わりましたか?」「この前教えていただいたカフェ、行ってみました!」など、治療以外の小さな会話も有効です。

コミュニケーションメモを設けて、患者さんとの雑談内容や話題になったことを簡単に記録しておくのもひとつの工夫です。「娘さんが受験中」「趣味は園芸」などの会話を次回来院時にさりげなく話題に出すことで、「今まで話したことを覚えてくれていたんだ」と患者さんにうれしく思ってもらえるきっかけに。

こうした取り組みを取り入れてみるのも、名前を呼ぶだけではない、もう一歩踏み込んだ信頼構築につながるでしょう。

【POINT2】患者の話に耳を傾け、共感をもって応じる

治療の説明をするだけではなく、「なぜ来院したのか」「どんな不安があるのか」に耳を傾けることも、信頼関係の第一歩です。

とくに、過去の治療で嫌な思いをした経験や、麻酔が効きにくかった記憶など、患者さんが抱える不安は多種多様。「前にこういうことがあって…」という話に共感し、丁寧に応じる姿勢が、安心感へと変わります。

たとえば、初診時のカウンセリングシートに「歯科への不安」「過去にいやだったこと」などを自由に書いてもらう欄を設けてみてもよいでしょう。

患者さんの不安や思い出したくない体験を事前に把握しておくことで、歯科衛生士が寄り添った声かけをしやすくなります。「ちゃんと読んでくれている」と感じてもらえることが、初診のハードルを下げるきっかけにもなります。さらに、スタッフ間でその情報を共有できるような体制を整えておくと、誰が対応しても安心感のある診療につながりやすくなるでしょう。

歯科医師や歯科衛生士が聞く姿勢を持っている医院は、それだけで信頼され、「ここなら大丈夫」と感じてもらえる場所になります。

【POINT3】院長がスタッフや患者に対して思いやりのある言動をしている

医院の雰囲気は、院長のふるまいや言葉づかいに大きく影響されます。「ありがとう」「お疲れさま」などの一言があるだけで、スタッフの士気が上がり、チーム全体の空気が和らぎます。

また、感情的にならず、常に落ち着いた態度で接する院長の姿勢は、患者さんにも安心感を与えます。スタッフとのやりとりを見て、医院の雰囲気を判断する患者さんも少なくないため、こうした細やかな気配りは信頼形成に直結します。

たとえば朝礼の最後に、ありがとうの時間を設けてみるのもアイデアのひとつ。「昨日助けてくれてありがとう」「準備してくれて助かりました」といった、ちょっとした感謝の言葉をスタッフ同士で交わすだけでも、院内の空気はやわらかくなります。

特に、院長自身が率先して感謝を言葉にすることで、スタッフにとっての安心感や信頼感が生まれやすくなります。こうした取り組みは、チームの関係性をよりよくし、患者さんにも自然と伝わる雰囲気づくりにつながるはずです。

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【POINT4】急かさずにゆとりある診療を提供する

予約が詰まっている日や診療が立て込む時間帯でも、患者さんにせかされていると感じさせないことが重要です。短い診療時間であっても、落ち着いた声のトーンで会話し、説明の途中で患者さんの目を見て確認する。そんなちょっとしたゆとりが、信頼感や満足感を大きく左右します。

忙しいときほどせかしているように見せないための工夫をスタッフ全体で意識してみるのもよいでしょう。たとえば、「院内で走らない」「扉の開け閉めは静かに」といった、音から落ち着きを演出するルールを設けたり、「患者さんの前では時計やタイマーを見ない」といった小さな配慮を取り入れたりすることで、時間に追われている印象を与えず、安心感を持ってもらえます。

どうしてもお待たせしてしまう場面では、「お待たせしてすみません。すぐにご案内しますので、どうぞご安心くださいね」といった相手の気持ちをくみ取る一言を添えるだけでも、患者さんの不安をやわらげる効果があります。さらに「あと5分ほどでご案内しますね」など所要時間の目安を伝えると、患者さんの不安やストレスはぐっと軽減されます。

こうしたちょっとした配慮の積み重ねが、「この医院は丁寧に診てくれる」「慌ただしく感じないから安心できる」といった印象につながり、満足度や再来意欲の向上にもつながります。

「この医院なら安心」と思ってもらえる関係性づくりを目指して

【歯科医師と歯科衛生士が笑顔で会話する様子】

 “通いたくなる歯科医院”になるためには、医療技術や設備といった目に見える要素だけでなく、「この人たちなら大丈夫」「ここに任せたい」と思ってもらえる関係性の構築がポイントとなります。

そのためには、ただ丁寧に接するだけでなく、患者さん一人ひとりの不安や背景に寄り添い、目の前の対応に気持ちを込めることが重要です。

今回ご紹介したようなちょっとした言葉かけや気配り、医院全体の雰囲気づくりの積み重ねが、患者さんとの信頼関係を築き、「また来たい」という気持ちへとつながっていきます。

大がかりなことではなくても、日々の診療のなかでできる小さな声かけや対応を意識してみるだけで、医院の印象は大きく変わるはずです。

選ばれる歯科医院には、日々の気配りが息づいている

ここまで紹介したような信頼関係を育てる取り組みは、一人ひとりの対応力とともに、歯科医院全体の診療スタイルや仕組みにまで広げていくことが大切です。

たとえば、予約枠や診療時間の設計、声かけのルール、ITツールの導入なども、患者さんとの向き合い方を支える医院の土台となります。

こうした余白を生む体制があるからこそ、スタッフも焦らず、目の前の患者さんに丁寧に向き合えるのです。

「この医院は安心できる」と思ってもらえる雰囲気は、意識的に育てるチームの文化から。まずは自院にあったやり方で、小さな改善から始めてみていただけると幸いです。

📘前編もあわせてチェック

患者さんに「また来たい」と思ってもらえる医院には、空間や対応の土台づくりにも共通点があります。開業準備中の方、すでに開業されている方にも役立つ、“通いたくなる歯科医院”の基本ポイントをわかりやすく解説しています。

【歯科衛生士が教える!通いたくなる医院の基礎4選】はこちらから 
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著者紹介

著者:久保田沙夜香(歯科衛生士/WEBライター)

歯科衛生士として一般歯科から訪問診療まで幅広い現場を経験。現在も現役の歯科衛生士として診療に携わりながら、ライターとして歯科に関する記事や医院向けコンテンツを多数執筆している。現場目線を活かした実践的な情報発信を心がけている。

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