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電子カルテでここまで変わる!5つの現場改善事例

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電子カルテは「紙カルテをデジタル化するだけ」と思われがちですが、実はクリニックの現場を根本から変える力を持っています。
今回は、実際に現場で起きた「変化」を5つの事例でご紹介します。
事例① 受付業務:待ち時間半減を実現したクリニック
Before:受付が混雑、スタッフも患者もイライラ
Aクリニック(内科・小児科併設)は、午前のピーク時に受付が大混雑。
紙カルテを探す、保険証をコピーする、問診票を手書きで回収する…と、受付スタッフは常にバタバタ。
患者さんから「今日はどれくらい待ちますか?」と何度も聞かれ、そのたびに対応が止まる悪循環。
平均待ち時間は40分超、スタッフの残業も常態化していました。
After:電子カルテ+Web予約で「待つストレス」が激減
導入した改善策
- 受付・問診・保険証確認をWeb予約時に事前入力できる仕組みに変更
- 受付端末を増設し、患者ごとに自動でカルテを呼び出せるように
- 来院順番や待ち人数をスマホや院内モニターで「見える化」
実際の変化
- 受付スタッフは「紙カルテ探し」から解放され、患者対応に集中
- 患者さんは「あと何人待ち」がスマホで分かり、待合室の密も緩和
- 受付での手続きが1人あたり3分短縮、ピーク時の待ち時間が半減
現場スタッフの声
「午前中のバタバタが嘘のよう。受付に余裕ができて、患者さんの質問にも丁寧に答えられるようになりました」
アクションのヒント
- まずは「受付端末の増設」や「Web問診」など、小さな一歩から始めましょう
- 待ち時間の見える化は、患者満足度アップに直結します
事例② 看護業務:転記レスで残業ゼロを達成した医院
Before:バイタル記録の転記地獄、毎日1時間残業
B医院(整形外科)は、バイタルサインや処置内容を紙に手書き→後で電子カルテに転記、という二重作業が常態化。
診療後に今日の患者さん分をまとめて入力するため、看護師の残業が月40時間に達していました。
転記ミスや入力漏れも多く、医師からの再確認依頼が絶えませんでした。
After:音声入力&自動連携で「残業ゼロ」へ
導入した改善策
- バイタル測定機器と電子カルテをBluetooth(無線通信による機器連携技術)で連携
- 音声入力機能を活用し、処置内容もその場で記録
- テンプレート化で「よく使う記録」はワンクリック入力
実際の変化
- バイタル記録は測定と同時に自動入力、転記作業の軽減
- 音声入力で「ながら記録」が可能になり、診療中の記録漏れも低減
- 残業は月40時間が少なくなることで、スタッフの定着率が向上
現場スタッフの声
「残業がほとんどなくなり、家庭との両立もしやすくなって嬉しいです。転記ミスもなくなり、医師とのやりとりもスムーズです」
アクションのヒント
- まずはバイタル機器の自動連携や音声入力など、現場の「二度手間」を減らす仕組みから始めてみましょう
- テンプレートは現場スタッフの意見を取り入れてカスタマイズすると効果が大きくなります
事例③ 会計業務:自動連携で月間50万円のコスト削減
Before:レセプト作成・会計伝票で人手もコストも限界
Cクリニック(整形外科・リハビリ)は、診療後の会計処理に毎日2名体制で対応。紙伝票の印刷、レセプトの手入力、返戻対応…と、会計業務だけで月間50万円以上の人件費・印刷費がかかっていました。
患者さんの会計待ちも長く、不満の声が絶えませんでした。
After:電子カルテ×会計システム連携で「自動化&ペーパーレス」
導入した改善策
- 電子カルテと医事会計システムを完全連携
- 診療内容が自動で会計側に反映、レセプトもワンクリック作成
- 会計伝票・領収書をペーパーレス化、PDFで院内共有
実際の変化
- 会計スタッフの手入力作業が低減、伝票印刷もほとんど発生なし
- 返戻チェック機能でエラーが即時発見でき、返戻率が減少
- 会計処理時間が短縮されたことで、患者さんの待ち時間も短縮
現場スタッフの声
「会計伝票を印刷したり、レセプトを手で直したり…手作業中心であった時期と比べ、現在は患者対応に集中できる体制になりました。今は患者さんも喜ばれています。」
アクションのヒント
- まずは「電子カルテと会計システムの連携」から検討しましょう
- ペーパーレス化はコスト削減にも直結します
- 返戻チェック機能は、ミス防止と業務効率化の両方に効果的です
事例④ 予約管理:Web連携でキャンセル率20%減
Before:キャンセル・予約変更の電話対応に追われる毎日
Dクリニック(小児科)は、当日キャンセル率が多く、電話予約・変更の対応でスタッフが手一杯、空き枠が埋まらず経営にも影響が出ていました。
患者さんからも「電話がつながらない」「予約が取りづらい」と不満の声が多く上がっていました。
After:Web予約&自動リマインドで「キャンセル激減」
導入した改善策
- 24時間対応のWeb予約・キャンセルシステムを導入
- 前日・当日朝に自動リマインドメール/SMSを送信
- キャンセル発生時は自動で空き枠を公開、他の患者が即時予約可能に
実際の変化
- 電話対応が激減し、スタッフは本来業務に集中
- キャンセル率が減少
- 空き枠もリアルタイムで埋まり、月50名分の診療機会を新規患者に提供
現場スタッフの声
「電話対応が減った分、患者さんへの説明やフォローに時間が使えるようになりました」
アクションのヒント
- まずはWeb予約・リマインド機能の導入を検討しましょう
- キャンセル対策は収益安定にも直結します
- 空き枠自動公開は、患者さんの利便性アップにもつながります
事例⑤ データ分析:月次レポートで経営判断スピード2倍
Before:経営会議のたびに「何を見ればいいのか」迷走
Eクリニック(内科)は、毎月の経営会議で「来院数」「収益」「患者属性」などの集計に丸一日かかっていました。
資料作成に追われ、肝心の「改善策」検討が後回し。
混雑時間帯や患者層の変化も把握できず、場当たり的な対応が続いていました。
After:電子カルテの分析機能で「見える化&即決」
導入した改善策
- 電子カルテの経営ダッシュボード機能を活用、来院数・収益・待ち時間などを自動集計
- 曜日・時間帯・診療科別の混雑傾向をグラフ化
- 患者属性・リピート率分析で、集患施策の効果をPDCAで検証
実際の変化
- 資料作成時間が1日→2時間に短縮
- 会議中に「どの時間帯に人手が足りないか」「どの施策が効果的か」を即座に判断
- スタッフ配置や診療時間の見直しもスピーディーに実行
現場スタッフの声
「数字が“見える化”されたことで、みんなが納得して動けるようになりました。」
アクションのヒント
- まずは「どんな数字を見たいか」を現場で話し合い、電子カルテの分析機能を活用するようにしましょう
- データに基づく改善は、スタッフの納得感と実行力を高めます
まとめ:あなたのクリニックに合う改善策を探そう
電子カルテは「導入して終わり」ではなく、現場の困りごとを一つずつ解決する“成長するツール”です。
- 受付の混雑
- 看護師の残業
- 会計の手間
- 予約の空き枠
- 経営判断のスピード
どれか一つでも「うちも困ってる!」というポイントがあれば、まずは小さな改善から始めてみてください。
現場の声を反映したカスタマイズと、PDCAの積み重ねが、働きやすく選ばれるクリニックを作ります。
「他のクリニックの事例をもっと知りたい」「自院に合う改善策を相談したい」と思ったら、サンシステムまでお気軽にご相談ください。
あなたのクリニックの“変化”を全力でサポートします。
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著者紹介
著者:滝口一彦)
看護師・診療情報管理士・MBA。医療現場での実務経験と経営視点をあわせ持つ医療系ライター。
大学病院・クリニックでの現場経験を活かし、電子カルテや業務効率化、スタッフ定着など、医療現場のリアルな課題に寄り添った記事執筆を得意とする。
noteでの執筆実績は300本以上。専門用語をやさしく解説し、現場目線と経営目線の両立を意識したコンテンツ制作を行う。
医療機関の現場力向上と、患者満足度・スタッフ満足度の両立を目指し、現場の声とデータに基づく提案を続けている。